財産の配分に差をつける場合は遺言書の付言事項が大切|恵那市・中津川市の相続サポート

兄弟姉妹の間で相続する財産の内容に差異があり、納得できない人が生じるときには相続トラブルが生じます。

大きな金額でないとしても、差を感じると人は感情的になる生き物です。侮ることは出来ません。

親による遺言書であっても、子の話し合いによる遺産分割協議書であっても、財産の相続割合に差異があれば揉めます。

二人の子がいたとして、片方が不動産、もう片方が現金という分配であった場合も、どちらの方がより価値が高いのかというところで揉めることが多いです。

相続をする財産に差を設ける事情は様々ですが、その理由として多いのは介護の貢献度でしょう。

親が年老いてから、日常の介護や施設入所のケアなど、介護面で貢献のあった子と特に関りが少なかった子では、その貢献に金銭で報いようとすることは自然な話です。

介護以外でも、農業や会社経営など親の事業への貢献度に報いることもあるでしょう。

そうした客観的な貢献度の差がある場合でも、どの程度の差が合理的であるかは親子間や兄弟姉妹間で認識が異なることもありえます。

実際によくある話としては、姉が老親の介護を行い、妹は介護には一切かかわらなかったようなケースです。

妹は介護を姉任せにして関わらなかった自覚はあり、姉が介護貢献の観点から余分に遺産を多めに配分すること自体には同意します。

しかし、その分配割合が妹の想像を超えていると異議を唱えます。

そうなると姉は、自宅で介護していた時の食費や通院費用、施設入所の費用など、記録を全て示して介護費用の説明をしなくてはならなくなります。

記録が残っていないところは、姉の記憶を基に支出費用の記録を作成したりします。

姉妹間でそのような照合を求めるようになる頃には互いに疑心暗鬼となり、隠している財産があるのではないかという不毛な言い争いに発展ということにもなりかねません。

当事者が後から話し合いにより遺産分割協議書を作成する状況では、財産の配分に差をつけることは本当に難しいものです。

それまでは仲の良かった兄弟姉妹が相続手続きをする中で不仲になってしまうことも珍しいことではありません。

それなら親が生前に遺言書を作成しておけば問題は起きないかといえば、そうとも言い切れません。

遺言書を作成する場合には、出来るだけ簡潔に仕上げようとして、必要最小限の事項だけ書こうとするものです。

例えば、

「姉には2千万円を相続させる。妹には1千万円を相続させる。」

というように完結明瞭に書くのが良いとされています。

簡潔明瞭にわかりやすく書くのが良いことは確かですが、これだけだと相続の金額が半分になることの理由が妹にはわかりません。

親としては「書かなくても察しなさい」と言いたいかもしれませんが、人は理由が明確に示されないと納得できないのです。

そこで遺言書には“付言事項”を書いておくことを推奨します。

付言事項とは、遺言書には本来書く必要がないとされる事柄ですが、相続させる内容に差をつける場合などに、その理由を書いておくものです。

付言事項として、

「姉は介護によく尽くしてくれて、施設入所等にも費用負担もしてくれた。その貢献に報いるため遺産の配分を多くした。その気持ちを汲んで納得してほしい。」

というように本人の感謝の言葉を残しておけば、分配の差について納得がいくでしょう。

このような理由を示さず、遺言書もない場合、残された子らが話し合いで分配をすると、声が大きい者に振り回されて手続が混迷することにもなりかねません。

相続対象者が複数いる場合は、親は不動産と預貯金の分配について遺言書を作成しておかなくてはなりません。

親が遺言書を作成する様子がなければ、盆や正月に兄弟姉妹が集まった機会などに、親の意向を確認して遺言書の作成を促すとよいでしょう。

遺言書作成のご相談については当行政書士事務所にて承ります。

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